自分の甲状腺を診てほしいと医者から頼まれたら・・・

病院勤務の時にはいろいろな職種の方からありとあらゆる質問

相談をされてきました。

医師、薬剤師、検査技師、放射線技師、理学療法士

看護師、管理栄養士、事務員、患者。

仕事に絡むもの、まったくのプラーベートな問題。

人の悩みは千差万別。

 

ある医師Aは休憩時間に自分の甲状腺を

調べてほしいと私に頼んできました。

(理由は不明だが過去にどこかで何か言われた?)

 

私からはいろいろ質問はせずに

エコーで観察。「うん~・・・」・・・私

 

「なんかあります?」・・・医師A   

「ありますね」・・・私  

 

 「癌?」・・・医師A

「ちょっと待ってください」・・・私 

「断定はできませんが可能性はあります」・・・私

 

「どうしようかな、他に何か検査したほうがいいよね?、精密検査はどこの診療科?」・・・医師A

「気になるなら詳しく検査したらどうですか?」・・・私

「受診するなら耳鼻科か内分泌でしょうね、友達の医師に甲状腺の専門家います?」・・・私

「いや、いませんね・・・」・・・医師A

「どう思います?経過観察でもいいですかね?」・・・医師A

 

おそらくこの時点の医師Aの心理は

何もないことを期待して検査したが、甲状腺に腫瘍があった。

真実が気にはなるが

より詳しく検査した結果の確定診断が悪性と断定されるのは怖い

と感じているように思いました。

 

「現時点ではそれでいいと思いますよ」・・・私

「どうもありがとう。また宜しくおねがいします」・・・医師A

 

それから特に詳しく検査したわけでも

甲状腺の専門病院を受診したわけでもなさそうです。(私の知る限り)

なんだか不思議な会話でしょ?

医師ではない私に医師Aが自分の体の相談をして、

アドバイスを求めてくる。

 

もちろん日常の業務での信頼関係が基本にある思いますが。

このケース少し詳しく解説すると

甲状腺内に1センチに満たないサイズの腫瘍がありました。

周辺リンパ節の腫大も明らかなものはありません。

あくまでエコー画像だけの判断ですが

甲状腺癌の中の甲状腺乳頭癌の可能性が示唆されました。

本人(医師A)にも意見を求められましたので伝えました。

このケースでは相手が医師で、プライベートな相談だったので

正直に私の判断を伝えました。

体表から硬い腫瘍が触れる場合は手術が原則です。

 

しかしこのケースでは体表からは触れずエコーで解った

1センチ未満の小さな腫瘍で、周辺リンパ節の腫大のなく

医師Aも手術したくないようでしたので、経過観察が妥当でしょう。

甲状腺癌は多くの人が持っています。

(潜在性の甲状腺癌は全人口の10%~20%と言われています)

 

しかし甲状腺癌で死ぬ人は殆どいません。殆どはオカルトキャンサーです。